永久歯が足りない先天性欠如とは?
投稿日:2023年11月2日
カテゴリ:スタッフブログ
永久歯が足りない先天性欠如について
不動前駅すぐの歯医者「不動前デンタルオフィス」の歯科衛生士です。
今回のブログでは、永久歯の数がもともと足りない先天性欠如についてお話したいと思います。
先天性欠如とは
通常、歯は成長の過程で乳歯から永久歯へと生え変わります。しかし、本来生え変わるはずの永久歯がなく、大人になっても乳歯のままの歯があるという方が稀にいらっしゃいます。このような症状を「先天性欠如」といい、永久歯が先天的に欠如しているため、大人になっても乳歯が生え変わらずに残った状態になります。
先天性欠如の原因は明確になっていませんが、遺伝や栄養の欠如、全身疾患やお薬の副作用などが原因ではないかと考えられており、現在、小児歯科を受診されているお子様の10人に1人に先天性欠如が確認できたというデータがあります。
「乳歯でも歯があるのなら大丈夫」と思われる方もいると思いますが、乳歯は永久歯と比べて歯根が浅く、さらに抵抗力が低いことによって虫歯リスクが高くなるため、生涯残すことは非常に困難といえます。
先天性欠如の方が乳歯を失った際の治療法について
歯を1本失うと、その両端の歯が倒れ込んだり、移動したりするため、歯並びや咬み合わせが悪くなってしまいます。先天性欠如で乳歯を失った場合は欠損部分の状態や患者さまのご希望を考慮し、下記の治療法をご提案いたします。
入れ歯治療(部分入れ歯)
部分入れ歯は歯を失った部分の両端の歯に金属のバネ(クラスプ)を引っ掛けて入れ歯を固定し、咬み合わせを回復します。選択される入れ歯の素材によっては自費での取り扱いとなりますが、保険適用の素材であれば費用を抑え、作成することができます。
ブリッジ
ブリッジは欠損部分の両端の歯を削り、連結したかぶせ物を装着することによって咬み合わせを回復します。かぶせ物を装着する歯をある程度削ることになるため、健康な歯を削りたくないという方にはおすすめできません。また、ブリッジや部分入れ歯については、支柱となる歯に負担がかかるため、それらの歯についても将来的に失う可能性が高くなってしまいます。
インプラント
インプラントは、欠損部分の顎骨にチタン製の人工歯根を埋め、その上に人工歯を取り付けて咬み合わせを回復します。自費診療となり、さらに外科処置が必要となりますが、天然歯と同じような質感で見た目もよく、歯の1本1本が独立しているため、周囲の歯に負担がかからず、しっかり噛むことができます。
矯正治療
欠損部分のスペースを活かし、残存歯を少しずつ動かして歯並び・咬み合わせを調整しながら欠損部分を閉じていきます。歯を全体的に動かすため、治療期間が長期的になる可能性が高くなります。
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