歯が溶ける病気「酸蝕症」とは?
投稿日:2023年3月10日
カテゴリ:スタッフブログ
歯が溶ける病気「酸蝕症」について
不動前駅すぐの歯医者「不動前デンタルオフィス」の歯科衛生士です。
皆さんは酸蝕症(さんしょくしょう)という症状を知っていますか?酸蝕症とは、酸によって歯が溶けてしまう病気・症状で近年では虫歯や歯周病に次ぐ歯科疾患・生活習慣病として認知されています。今回のブログでは、そんな歯が溶かされる酸蝕症についてお話したいと思います。
酸蝕症の症状と原因について
酸蝕症は酸によって歯が少しずつ溶ける病気・症状を指します。酸蝕症は歯のエナメル質が全体的に溶け、象牙質がむき出しになるため、冷たいもの・熱いものを口した際や歯ブラシの刺激によって歯がしみる知覚過敏を引き起こします。
酸によって歯が溶かされる症状といえば「虫歯」を思い浮かべると方が多いと思いますが、虫歯は細菌が原因であるのに対して酸蝕症は飲食物や環境によって歯が溶かされることが大きな違いです。酸蝕症の原因については、下記のようなことが挙げられます。
胃酸
胃食道逆流症をはじめ、摂食障害(過食症・拒食嘔吐)やアルコールの多量摂取などによって嘔吐が多い方は胃酸によって歯が溶かされてしまいます。
酸性の飲食物を多量に摂取する
柑橘系の酸っぱい飲食物やスポーツドリンク、ワイン、炭酸飲料には多くの酸が含まれています。酸性の飲食物を多量の摂取すると、口腔内が酸性に傾くため、少しずつ歯が溶けてしまいます。
酸性のお薬を頻繁に服用している
ビタミンCやアスピリン等、酸性のサプリやお薬を日頃から服用されている方は歯の表面が少しずつ溶けてしまう場合があります。
仕事で酸性のガスを使用している
稀なケースではありますが、塩酸・硫酸・硝酸などの薬品を使用される職場では空気中に酸性のガスが発生しているため、それらの吸込みことによって歯が溶けてしまう可能性があります。
酸蝕症を予防するための対策について
内科の医院を受診する
胃食道逆流症、摂食障害(過食症・拒食嘔吐)の場合は内科を受診し、必要な治療を受けましょう。
酸性の飲食物を控える/食後の歯磨きやうがいを徹底する
酸っぱい食べ物や炭酸飲料、スポーツドリンク、ワインなどの酸性の飲食物の摂取量を意識的に控えるようにしましょう。また、酸性の飲食物を摂取した際は食後に歯磨きやうがいを行い、口腔内の酸性度を下げましょう。
フッ素を活用する
フッ素には溶け出した歯を修復する再石灰化を促したり、酸への抵抗力を高める働きがあります。フッ素入りの歯磨きを使用したり、歯科医院にてフッ素塗布を受けましょう。
唾液の分泌を促進する
唾液は酸性に傾いた口腔内を中和する働き(緩衝能)や溶け出した歯を修復する再石灰化を促進します。食事の際によく噛んだり、唾液腺をマッサージしたりすることによって唾液の分泌を促しましょう。
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