歯周病(マイクロペリオ)
歯周病を完全に治す精密治療の3つのポイントとは
不動前デンタルオフィスには、不動前・五反田に限らず全国から、歯周病のために歯ぐきが弱って歯がガタガタになっていたり、他の歯科医院にて歯を抜くことを提案された患者さんが来院なさります。その中でも相当多くの患者さんが抜歯をせずに歯周病の治療をできています。なぜなら、当院の歯周病治療は他の一般の歯科と比べた場合、成功率がかなり高いといえるからです。その理由を以下で3つのポイントからご説明致します。
① マイクロスコープを用いた精密歯周病治療に対応!
歯や歯ぐきを溶かしていく細菌の固まった状態を歯石といい、これは歯みがきでは落とすことができません。この歯石が歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットという隙間に挟まり、炎症を起こすのが歯周病なのです。隙間の奥深く7、8mmの辺りに付着した歯石は目で見てそれとわかるようなものではありませんから、存在に気づくことはほぼ不可能です。しかし歯科マイクロスコープを用いて診察をするのであれば別です。
たとえ3mm程度までの比較的浅い歯周ポケットですら、処置後の歯石の取り残しが14%もあり、4~6mmほどの深さになれば24%の、6mm以上ともなればなんと50%もの取り残しが生じているという医学的なエビデンスが示されています。(エビデンス論文:Caffesse RG et al: Scaling and root planing with and without periodontal flap surgery. J Clin Periodontol, 13: 205-210, 1986.)
外科的処置や抜歯などをしないでも、歯周ポケットの奥深くの歯石を取り除けます!
歯科マイクロスコープの視野拡大倍率は、肉眼の約20倍にも達します。これを用いることで歯周ポケットが7mm以上の深さとなっていても、付着した歯石を確認し、取り除くことができるようになります。
マイクロスコープを用いなければ、歯ぐきを剥離して歯石を取り除いてから改めて縫ったり、一度歯を抜いてきれいにしてから植え直したりといった手術をする必要があります。マイクロスコープの有無で重度の歯周病の治療法は大きく変わります。
② 歯科衛生士も常に拡大鏡を用いた処置を行います
定期的な歯のクリーニングや歯石除去は、歯周病治療において必須です。この処置を行うのは歯科衛生士です。当院では、医師による治療の際に歯科マイクロスコープや拡大鏡を用いるだけではなく、歯科衛生士も常に拡大鏡を用いた精密な歯石除去を行うことにしております。拡大された視野において、歯周ポケットの奥深くにある歯石をも取り残すことなく歯をきれいにすることで、歯周病の早期治療ができるのです。
必要に応じてマイクロスコープも使用
重度の歯周病のメンテナンスや治療の際のスケーリング、ルートプレーニングは、歯肉の奥深くにこびりついた歯石との戦いとなります。
拡大鏡でも見えない奥深くの歯石除去が必要な際は、さらに視野を20倍まで拡大できるマイクロスコープを使用したスケーリングも行っております。
スケーリング(歯石除去)を動画で確認
▼不動前デンタルオフィスで実際に行ったスケーリング(歯石除去)を動画でご確認いただけます。
▼歯と歯の間の歯石除去
▼歯肉縁下の歯石除去
③ 重度歯周病に対する外科治療や再生療法にも対応
歯周病が重度にまで進行し、歯周ポケットがスケーラーの届かないところまで深くなってしまった場合には、麻酔後に歯ぐきを切り開いて歯の根元に付着した歯石を取り除くという外科処置を行います。また歯肉の周囲組織が溶け落ちてしまっているケースでは、それらの組織を再生させる歯周再生療法を施すこともあります。マイクロペリオによって歯周外科という処置を行うことは少なくなりますが、適切な治療のために必要だと判断された場合には、なるべく負担の少ないように努めた処置を行います。
約80%の日本人成人が歯周病患者といわれています
日本人の成人という括りで見ると、その80%ほどが歯周病に罹患しているといわれています。しかしその予防意識は決して高いものではありません。痛みや腫れ、出血といった症状が出てから初めて自分が歯周病であることに気づくという方もいらっしゃるのです。成人5名中、4名は歯周病だと考えれば、他人事ではないと実感できるのではないでしょうか。次に述べるように、日々の歯みがきだけでは歯周病予防としては不十分です。一度歯科検診をご受診なさることをお勧め致します。
歯みがきだけでは足りない虫歯・歯周病予防
歯みがきの習慣は大切です。毎日欠かさず歯みがきをすることで、歯の汚れを相当落とすことができます。ですがそれだけでは完全に虫歯や歯周病を防ぐことは困難です。その理由は、バイオフィルムという歯周病菌にあります。このバイオフィルムは、ブラッシングのみではなかなかきれいにすることができない汚れなのです。
歯周病とその他(脳卒中・心疾患・糖尿病)妊娠の関係性
歯周病は口の中だけの問題だと思っている方も多いかも知れません。ですが近年の研究によれば、身体全体に関わることが判明しています。歯ぐきの血管から歯周病菌が入り込み、血液に乗って全身に回ります。その影響で脳卒中や心疾患、そして糖尿病といった数々の病気の原因となるのです。加えて妊娠している女性の場合には早産や低体重児が生まれるといった危険性も増加してしまいます。歯周病は身体全体へ悪影響を及ぼすため、きちんと予防しましょう。
互いを悪化させる歯周病と糖尿病
下掲の図をご覧ください。歯周病は糖尿病を悪化させ、糖尿病は歯周病を悪化させるという悪循環が生じています。ここからもわかるように歯周病と糖尿病とは組み合わせとして最悪であり、併発すると危険なものです。ただ、歯周病の改善が糖尿病の軽減と結びつくこともあります。
歯周病予防・改善でアルツハイマー型認知症のリスク軽減が期待できます
認知症の約70%は、アルツハイマー型認知症です。アルツハイマー型認知症は「アミロイドベータ(Aβ)」と呼ばれるタンパク質が、加齢などによって脳内に蓄積され、発症すると考えられています。
これまでにも歯周病とアルツハイマー型認知症の関連性は研究されていましたが、この度、九州大学・北京理工大学の合同研究チームによって、歯周病(歯周病の原因菌)による「アミロイドベータ(Aβ)」の蓄積量増加が解明されました。
つまり、歯周病の予防や治療によってアルツハイマー型認知症の発症リスク軽減、進行の抑制が期待できます。お口だけでなく、全身や将来の健康もしっかりと考え、歯周病の予防や治療に取り組みましょう。
ホームケアだけの場合と予防歯科を受診した場合の比較
(出典:日吉歯科診療所調べ)
上掲の画像は、ホームケアのみの場合と、きちんと歯科検診を受けて予防処置を行っていた場合との、生涯治療費の比較の一例です。意外なことかも知れませんが、「痛いときだけ通院する」というほうが治療費が数百万円ほど高くなっています。また金額だけの問題ではなく、歯の保持具合も大きく変わってきていますので、快適さが違います。予防処置の重要性がわかります。
「若い時に歯科検診を受けておけば」と後悔しないために
(出典:雑誌PRESIDENT(㈱プレジデント社調べ)
上掲の55歳~74歳の方々へのアンケートによれば、70歳以降の方の「若い時にしておけばよかった」ことの後悔としては、歯に関するものがダントツとなっています。年を経れば経るほど歯の欠損は多くなりますので、食べたり話したりする際に不便を感じるようになってしまうのです。若くて歯の丈夫なうちは心配ないと思われるかも知れませんが、将来後悔することのないように、歯科定期検診のご受診をお勧め致します。
不動前・五反田にて歯周病治療の受診をご希望される方へ
当院では歯周病をきちんと予防することで、お年を重ねても歯の維持ができるように取り組んでおります。不動前・五反田以外でも多くの地域からご来院をいただいており、治療実績も豊富です。ぜひ不動前デンタルオフィスへご相談ください。