銀歯の下が虫歯になりやすい理由とは?
投稿日:2025年3月10日
カテゴリ:スタッフブログ
銀歯の下が虫歯になりやすい理由について
不動前駅すぐの歯医者「不動前デンタルオフィス」の歯科衛生士です。
虫歯を削った部分は、切削範囲に見合ったつめ物やかぶせ物で修復しますが、選択する素材によって治療後の虫歯リスクが異なります。
特に保険診療で用いられる銀歯は、治療後の虫歯の再発リスクが高いため、注意が必要です。
そこで今回のブログでは、銀歯がなぜ虫歯になりやすいのかについてお話したいと思います。
銀歯が虫歯になりやすい素材と言われる理由については、下記のようなことが挙げられます。
表面が傷つきやすい
銀歯は金・銀・パラジウムを混ぜて製作される合金です。銀歯は安価で加工がしやすく、強度も高い素材ですが、表面が傷つきやすいというデメリットがあります。経年によって銀歯の表面に傷が多くなると、その隙間に汚れや細菌が付着しやすくなります。小さな傷の内部に付着した汚れや細菌は、歯ブラシでは取り除くことが難しいため、虫歯リスクが高くなります。
酸化・腐食しやすい
食べ物や飲み物を口にすると、お口の中は酸性に傾きます。また、口にするものによってお口の中の温度が大きく変化するなど、想像以上に口腔内環境は過酷と言えます。銀歯は金属ですので、そのような環境下に長期間さらされると酸化・腐食が進み、金属イオンが溶け出したり、変形したりすることによって土台の歯と間に隙間が生じやすくなります。その隙間から細菌が侵入したり、汚れが蓄積したりすると、虫歯になりやすくなります。
セメントが劣化しやすい
つめ物・かぶせ物は歯科用のセメントで固定します。しかし、保険診療で使用するセメントは経年劣化が著しく、唾液によって少しずつ溶け出すため、土台の歯と銀歯の間に隙間が生じやすく、そこに細菌が侵入することによって虫歯リスクが高くなります。
温度変化によって膨張・収縮する
お口は食事の熱や冷気によって温度が変化します。銀歯は温度が高くなると膨張し、下がると収縮する習性があるため、それらが日々繰り返されることにより、土台の歯との適合が悪くなり、生じた隙間から細菌や汚れが内部に侵入することによって虫歯になりやすくなります。
レントゲン検査での発見が困難
金属はレントゲン検査の際に透過しないため、白く写ります。そのため、銀歯の内部で虫歯が再発した場合もレントゲン検査では、発見が困難なため、虫歯が進行・悪化しやすくなります。
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