妊娠中に歯周病リスクが高くなる原因とは?
投稿日:2023年3月9日
カテゴリ:スタッフブログ
妊娠中に歯周病リスクが高くなる原因について
不動前駅すぐの歯医者「不動前デンタルオフィス」の歯科衛生士です。
歯周病は細菌が繁殖して歯周組織に炎症が起こり、歯茎や歯槽骨が溶かされて最終的に歯が抜け落ちてしまう恐ろしい病気です。さらに歯周病は様々な疾患とも深く関係しており、お口や歯だけでなく全身の健康を脅かす可能性があるため、注意が必要です。
特に妊娠中は体の様々な変化によって、歯周病をはじめとしたお口のトラブルリスクが高くなります。今回は妊娠中に歯周病リスクが高くなる原因のついてお話したいと思います。
妊娠中に歯周病リスクが高まる原因については、下記のようなことが挙げられます。
ホルモンバランスの乱れ
妊娠中はホルモンバランスが変化し、女性ホルモンの分泌が活発になります。エストロゲン・プロゲステロンなどの女性ホルモンは歯周病菌の栄養源となるため、細菌が繁殖して歯周病リスクが高くなってしまいます。
唾液の変化
唾液には歯の表面の汚れを洗い流す自浄作用や殺菌効果があります。妊娠すると唾液の分泌量が低下し、さらに唾液の粘性が高くなるため、自浄作用や殺菌効果が低下し、細菌が繁殖しやすくなることによって歯周病リスクが高くなります。
つわりの影響
妊娠中でつわりがひどい時期は、歯ブラシや歯磨き粉の刺激や香りでさえ気持ち悪く感じる場合があります。吐き気が強い場合は歯磨きがきちんと行えないため、口腔内に汚れが蓄積しやすくなり、結果的に歯周病リスクが高くなります。
免疫力の低下
妊娠中は体の様々な変化によって免疫力も低下してしまいます。そのため、歯周病菌が繁殖しやすくなり、結果的に歯周病リスクが高くなってしまいます。
食事の回数や間食が増える
妊娠中はつわりなどによって気持ちが悪くなるため、食事をするタイミングが不規則になります。また、一度にたくさん食べられなくなり、食事の回数や間食が増えるため、唾液による自浄作用の効果が低下し、歯周病菌が繁殖して歯周病リスクが高くなります。
妊娠中の歯周病は早産・低体重出産のリスクを高める
歯周病菌が血中に混ざり、全身を巡ることによって様々な疾患のリスクを高めます。妊婦さんについては、歯周病菌の繁殖に伴って発生した炎症物質によって、子宮の筋肉の収縮運動が促されるため、早産や低体重出産のリスクが高くなると考えられています。
ご自身の歯や体の健康はもちろん、生まれてくる赤ちゃんの健康のためにも日頃から歯周病予防に取り組むことをおすすめいたします。
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